toggle

串間市おもしろ郷土史ブログ

昔の風習って面白い ~結婚披露宴の儀式?〜

皆さん、「ゴゼムケ」って知ってますか?

この「ゴゼ」というのは御前、女性を指す言葉で、「ムケ」というのは迎える、迎入れるということらしいのです。
つまりは結婚のときに女性を迎入れるものらしいのです。
話は「市木」で聞いたのですが、実は、昔から「くしま」では、やり方は変われどあったと聞きます。
ここからは、市木の「ゴゼムケ」を紹介しますが、これは昭和40年前半まであったというのです。

ゴゼムケは地域の人が関わるもので、地域の人が新郎新婦が全く知らない地蔵を二体を準備し、
二体の顔を一つは桃(女性)一つは白(男性)の色を塗るんだそうです。
また、一方では3~4mのシイの木を二本準備し、玄関先に3m間を置いて、
1m以上の穴を掘り、そこにシイの木を一本ずつ埋めて立てます。
そしてシイの木の間にしめ縄を張って、ゴゼムケの準備は済み。

結婚式当日、新郎新婦は屋敷内で、固めの盃を交わします。
そして、玄関口の戸が開きます。時間は30分ほど。その間、地域の人たちには諸蓋に乗せられた煮染めなどの料理が振る舞われたそうです。
「高砂や」の歌が唄われ、玄関に飾られたシイの木の間を厳かに新郎新婦はくぐり、その後は、宴会となったそうですが、地域あげて歓迎をしたみたいですね。

ところが、新郎新婦にとって翌日からが受難の日々。
まず、最初に二人は玄関先に並んで埋め立ててあるシイの木を協力して抜くことからはじまるんだそうです。
中には、地域の人がガンガン地を固めていて、なかなか抜けない事があったとききます。
次に、地域の人が地蔵をどこからか持ってきたので、二人は協力して地蔵を元の所に返えさなければなりません。
二人は地域の人に訊いて回って、あっちこっちしたと言うことです。

よくよく考えてみると、この方法は昔なりの新郎新婦を知ってもらうための手段だったのかもしれません。
今では、地域に新しく夫婦として入ってきても、誰として知らないということもあります。
このように二人で協力して、地域の人に尋ね歩いて地蔵を返すことが、地域の人に知ってもらえるよい手段だったのかもしれません。

話:市木「歴史を楽しむ」公民館講座より(文責:園田)